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『トレンドを学ぶインテリアセミナー』で感じたこと

2019/6/23の投稿記事

先日、用事で新宿・OZONEへ伺ったら、

偶然、食空間コーディネート協会主催のコンテストの設営が

行われていました。

確か今頃だったはず・・・と

1階のアトリウムに寄ってみたら、

本当に設営の最中で、嬉しいビックリ(^^

思いがけず、

素敵なテーブルコーディネートを拝見出来ました。

このコンテスト、

私の生徒さんも、数年前に応募されて、

見事、新人部門では最高位の優秀賞を受賞されたことがあるもの。

その時の設営のことを

思い出しながら、

心の中で、皆さんへのエールを

送っていました。

今日は、

先日伺ったインテリアセミナーで

感じたことを

書こうと思います。

インテリアのトレンドを学ぶセミナーへ

インテリアにも『流行』があります。

インテリアの様式美を豊富に持つ欧米では、

インテリアに対して、

敏感な方が多く、

時代によって、繊細さと大胆さを巧みに使い分けながら、

様々なインテリアの『トレンド』が生み出されています。

3月に訪れたニューヨークでは、

インテリアスクールの先生から、

「アメリカの都市部の住宅としては、

数年前から『Modern Rustic 』(モダンな田舎風スタイル)が流行中」

だと伺いました。

ヨーロッパは比較的、

伝統的なスタイルを大切にしている場所が多いけれど、

商業施設などでは、

『トレンド』を意識して、

話題性のあるインテリアを作ることも多く、

著名なインテリアデザイナーの方々は、

モールディングで装飾されたクラシカルな建物の中に、

木の切り株を置いてみたり、

メタリックなアイテムや

モダンなテキスタイルを組み合わせたりして、

様々な空間演出をされているようです。

先日、伺ったセミナーは、

そんなヨーロッパのデザイナーたちの作品から、

インテリアの『トレンド』を学ぶもの。

正直、斬新過ぎて、頭が追いつかないコーディネートもあったけれど(;^ω^)

色使いや発想に学ぶこと多く、

良いお勉強が出来ました。

ちょっと残念だったこと

ただ、少しガッカリしたことがありました。

それは、

そのセミナーで講師を務められた先生のお話の所々に、

インテリアの初歩的な知識のミスがあったこと。

最初は、あまり気にしないようにしていたのですが、

海外インテリアの映像を見ながら、

説明が進むにつれて、

私は、

『インテリアの知識の雑さ』を感じるように

なっていきました。

私でさえ、雑だと感じたので、

おそらく、欧米のしっかりしたインテリアデザイナーが

同じ講義を聞いたら、

呆れてしまうかも・・・と

思います。

改めて感じたインテリア史の大切さ

海外のインテリアデザイナーや、

家具、ホームアクセサリーなどを

デザインするデザイナーと話すと、

今までは、

言葉の中に深みや重みを感じて、

鳥肌が立つような感動がありました。

また、

日本を代表する伝統工芸品を作られている先生方の

お話を伺う時も、

お話全体に、

同じような深みや重みがあって、

言葉にならない感動を覚えます。

そのことを考えると、

先日のセミナーは、

海外インテリアの素敵な画像を拝見できたにも拘わらず、

なんとなく、しっかりしたお勉強をしていないことが見えてきて、

不思議な気分になりました。

インテリアの歴史を学び、

当時の欧米の方々が、

それぞれのスタイルに対して、

どんな感情を抱いてきたかを知っていたら、

講師の先生の言葉は

おそらく違うものになり、

初歩的なミスも防げたのではないかと思います。

歴史的背景を知ると、由来が分かるので、

ミスをしにくくなることは、

インテリアだけでなく、

テーブルコーディネートも同じ。

先日のセミナーは、

ヨーロッパの『トレンド』を楽しみながらも、

『基礎』とか『土台』の大切さを

再考する機会となり、

アメリカのデザインの現場が、

歴史をとても大切に考えることに、

改めて共感する機会となりました。